採用

採用で内定承諾者を増やすために必要なこと、の概論

ほとんどの人に知られていない企業(主にスタートアップ、ベンチャー)が、大手企業やキラキラしている有名なスタートアップに採用で勝つには何をするべきか、の大枠を説明した記事です。詳細はまた別途それぞれの項目毎に記事を書きたいと思います。

これまで自社はもちろん、いくつもの支援先企業で、上記の様な有名企業に採用で打ち勝ち、超一流と言われる人材(戦略コンサル、MBAホルダー、スタートアップ役員、メガベンチャーMVP受賞者、未踏エンジニア等)の獲得をしてきましたので、再現性がある内容だと思っています。

「採用で内定承諾者を増やすために必要なこと」のフェーズとしては大きく、事前準備母集団形成見極め&意向上げ(面談、面接、リファレンスチェック)クロージング承諾後のフォロー、の5つに分けられると思っています。

以下簡単に説明していきます。

採用における事前準備

事前準備」としては以下の4つについて検討します(が、ここにくる人のほとんどは後半2つ、自社の魅力整理、ターゲットへの訴求内容整理とJDの作成、からスタートする、となるかもしれませんが)。

採用計画
・いつまでにどの職種が何人必要かの整理(事業戦略、計画や組織構築の観点から決定)

ターゲット定義
・事業戦略、組織構築、Value(会社の共通価値観)観点から、どういう人材が必要かの整理

Value は後回しにされがちですが、無いといろいろなものを判断する軸がないということで不便なのと、中長期的に弱い組織になってしまうリスクが高い(=離職率が高まる)ので、出来れば早期に作ることをオススメしています。

自社の魅力整理
・自社の魅力を整理(企業の魅力をつくる「4P」を利用し、全体&職種毎にまとめる)
・魅力を採用向けの会社紹介資料に落とし込み

※会社の魅力は出来るだけユニーク性があり、差別化を図れるものが良いです(当たり前なのですが)。ただ、一見魅力的に思える訴求は、他社も同様にしていることがある為注意が必要です(IPO目指してます、資金●●億円調達済、訴求など)。もちろんそれらの訴求も使うべきなのですが、それだけで満足せず、出来るだけ他社がやっていないようなユニークなもので訴求する必要があります。

ターゲットへの訴求内容整理とJDの作成
・ターゲットイメージを更に詳細にし(ペルソナを作り)、訴求力を強化
・ここまでの情報を整理し、Job Description(JD)を作成

採用したい人材の母集団形成

採用したい人材のプールを形成する「母集団形成」では以下の2つについて検討します。

ターゲット初期接触点の強化
・エージェント、媒体、リファラル、自己応募、などのチャネルの、どこをどのように強化するかの決定

スタートアップの初期で多いのは、即効性のあるエージェント開拓と媒体運用です。

リファラルは既に実施しているところも多いですが、社員数も多くないため数も望みにくく、初期フェーズでは注力しても大きな+αを望みにくい、自己応募も知名度がないため、ほとんど期待出来ない、という状況だと思います。

エージェント活用をする場合、エージェントに自社の強みを理解してもらうためにも、ターゲットがエージェントに接触したときに自社の訴求をしてもらえる状態を目指すためにも、エージェントの「脳内シェア」を上げることが重要となります。

媒体は前項までに整理した内容で、訴求内容を整理し、文章化すると魅力的な文章を作ることが出来るので、それを活用します。

横道にズレますが、今の時代、ポジションによってはフリーランス活用を検討するのもありだと思います。

ターゲット二次接触点の強化
・ターゲットが自ら調べ、接触するポイント(自社サイトやWantedly、Green等の媒体であることが多い)での訴求強化

お金を使って採用ページをリッチに改善、もいいですが、スタートアップなどの企業はあまりそこに注力できないと思うので、候補者が会社名を検索したときに、検索上部に表示される場所の見え方だけは強化しておきたい、という考え方です。

転職候補者の見極め、意向上げ(面談、面接、リファレンスチェック)

転職候補者の見極め、意向上げ」では以下の3つについて検討します。
※ここから「ターゲット」は「転職候補者」に置き換えて記載します。

ステップの決定
・転職候補者にどのように接触するか、各ステップでどのような情報を取得、訴求するか、の方針決定(面談、面接、リファレンスチェック、オファー面談、をどう活用するか、そもそもしないか、等)

面接でよくあるのは、企業側が見極めて終わり、転職候補者からの質問時間は5〜10分くらい、という片方向に近いコミュニケーションの面接ですが、これには注意が必要です。面接は双方向のコミュニケーションの場(転職候補者も企業を見極めている)、ということに注意する必要があります。

転職候補者の転職先に求めるニーズ見極め&意向上げ
・転職候補者が何を求めているか、をどう見極めるか
・顕在化ニーズに自社の武器をどう訴求し、意向を上げるか(転職候補者ファースト)
・転職候補者が気付いていない、潜在ニーズにどう自社の武器を訴求し、意向を上げるか(自社の魅力ファースト)
・転職候補者の不安要素はあるか、それは払拭できているか

ここで重要なのは転職候補者の「ニーズ」と「不安要素」です。ニーズを正確に見極め、これまで整理した武器を訴求し、不安要素が払拭できていれば内定承諾率はかなり高くなるので、とにかく「ニーズ」と「不安要素」を正確に把握し、シューティングすることが重要です。

転職候補者の人物像、スキル見極め
・転職候補者の人物面やスキルをどのように見極めるか
・リファレンスチェックをどのように活用するか

リファレンスチェックは世の中のサービスを使うよりも、自社でやった方が得られる情報は多いと思います。手間はかかりますが、結局のところ、費用対効果的にも自社でやった方が全然いいのではと思っています。

転職候補者のクロージング

最終的な転職候補者の意向上げ
・転職候補者の思考を整理し、入社すべき理由をプレゼン(左脳と右脳の両方に訴求)

入社承諾後のフォロー

転職候補者の意向持続
・現職からの慰留に屈しないためのフォロー(どの頻度で接触を保つか)

スタートアップの場合、このフェーズまで進んでも中々気は抜けません。

「転職候補者の現職」は自社の内定を承諾した後の転職候補者にも、接触を頻繁にすることが出来、いろいろな武器を使えるため(条件の改善等)、慰留されてしまうことがあります。

人物面からどうなりそうかを見極め、必要なら手厚くフォローすることを検討します。この時にエージェント経由の内定承諾者だと、エージェントが最も心強い味方になってくれます。

Notinoでのまとめデータ公開

以上、5つのフェーズについて簡単に記載してみました。各論については今後記事を書いていきますのでお待ちください。

今回の内容をNotionで観たい方はこちらです。下図のように表で整理しております。

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